日本のジャズバンドを旧ソ連へ売り込むべく、モスクワへ出向く日本人プロモーターのほろ苦い音楽群像劇。五木寛之の同名小説を、田村孟が脚色し、堀川弘通が監督した青春もの。撮影は福沢康道。
監督:堀川弘道
出演:加山雄三、伊藤孝雄、塚本信夫、黒沢年雄、神山繁、野際陽子
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さらばモスクワ愚連隊 (1968)のストーリー
音楽プロモーター北見英二(加山雄三)は、若いが名うての呼び屋で、ジャズピアノのかつての名プレイヤーでもあった。極東プロの黒川(神山繁)とユウ子(野際陽子)は、そんな北見をステージに戻そうとしていた。ある日、北見はピアノ弾きの米青年ジェームス(バイヨン・ベネット)と知りあい、その欠点を指摘して親しくなった。しかし、ジェームスはベトナムに行く兵士だった。最後の夜、心をこめて弾くジェームスの「ストレンジ・フルーツ」に北見は感動した。そこにはジャズのあるべき姿、虐げられた者の心のうめきがあったからだ。ジェームスが去った後、北見は日本のジャズバンドをソ連におくる、という計画を引受け、モスクワに発った。彼の交渉相手は、ソ連の対外文化交流委員とか、日本大使館員白瀬(伊藤孝雄)などで、彼はこの仕事の裏に政治的なにおいを感じた。北見はジャズを必要とするソ連の民衆とじかに接したく、モスクワの街を歩いた。たまたま知り合ったトランペットを吹く少年ミーシャに連れられ、北見は「赤い鳥」に行った。そこは“雪溶け”の落し子スチリヤーガたちの溜り場だった。北見はそこで歓迎され、美しいエルザと親しくなった。彼はジャズに熱狂する若者たちの姿に、かつての自分の姿を見て、青春の情熱の蘇ってくるのを感じた。だが、日本のジャズバンドを持ち込む計画は失敗に終った。日本の有力な政治家の死でこの仕事をバックアップしていたG物産が手を引いたのだ。一度は落胆した北見だが、ある夜、彼はモスクワの若者のために、お別れの演奏会を開き、次々とジャズの名曲を演奏していった。ジャズは人間の生活から生れるものだ、とミーシャに教えた北見は、翌朝ミーシャに楽譜を与えようと待っていたが、ミーシャはエルザにつきまとう闇屋を刺し殺して逮捕されていたのだ。北見はさびしくモスクワを去っていった。

